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蓮痔 |
肛門付近の出来物で気付くケースが多い。
蓮痔は程度により1型〜4型に分類されています。
蓮痔(じろう、痔ろう、痔瘻、穴痔)は肛門のふちより1.5cmほど奥にある、歯状線とよばれるぎざぎざした部分にある小さいあな(肛門陰窩(いんか))に便が入って、細菌感染を起こし肛門の周りに膿が溜まることによって発生します。
その多くは肛門陰窩(いんか)から入った細菌が肛門周囲に炎症を起こし、肛門周囲膿瘍となった後に、肛門周囲に排膿することで生じます。
人間には肛門陰窩が8〜12個あり、そこに便が入っても免疫の力で通常は炎症を起こすことはありませんが、疲労やストレス等で免疫力が落ちた時に炎症を起こします。
肛門周囲ではなく、上行して直腸周囲に炎症が及んだ場合は、直腸周囲膿瘍となり、重症化します。
蓮痔になると、肛門周囲膿瘍と排膿を繰り返すので、自然に軽快することはなく、完治のためには手術が必要となります。
軽度の肛門周囲膿瘍は、このまま治ることもありますが、いつまでも肛門の周りの皮膚から膿がでる場合を痔瘻と呼びます。
肛門周囲膿瘍や痔瘻になると、肛門の重苦しさと痛みを感じるようになります。
さらにひどくなると熱がでて、膿が多く貯まると便が出せなくなります。
糖尿病などの感染に弱い状態にある場合は、早急に膿を体外へ出す治療が必要になります。
膿が出た後に肛門に向かって出来た瘻孔(膿が出る道)は、外科手術により切開や瘻孔をくり抜いたりします。
長年放置しておくと、肛門ガンになってしまう可能性もあります。
蓮痔は比較的浅い「浅部(単純)痔瘻」と病巣が深い「深部(複雑)痔瘻」に分類されます。
数字が大きいほど深部です。
1型:皮下痔ろう
2L型:低位筋間痔瘻
2H型:高位筋間痔瘻
3型:坐骨直腸窩痔瘻
4型:骨盤直腸窩痔瘻 |
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【日常生活の注意点】 |
○下痢をしない
○膿瘍は切開を受ける
早期に根治手術を受けましょう |
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