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浸出液
浸出液とは、傷の表面から「ジクジク」とにじみ出る透明あるいはやや黄色の液体で、「滲出液」とも書く。
浸出液が多量に出る場合は、「細菌感染」と思われがちだが、浸出液の中には傷が治るために重要な物質がたくさん含まれている。
浸出液には様々な種類のサイトカイン、細胞成長因子が含まれていて、傷の治癒段階に合わせて血小板や線維芽細胞、表皮細胞などが順序良く増殖・遊走するようにコントロールする重要な役割を果たしている
また、浸出液の中には白血球やマクロファージなどの免疫細胞が含まれ感染の防御をしている。
浸出液が分泌される事で創傷面の湿潤環境が保たれ、傷の修復に必要な細胞がスムーズに移動する事が出来るので、傷の治癒が早まる。
傷が正常に治るためには浸出液の分泌が必要不可欠。
 
「膿」と「浸出液」の違い
一見同じように見える「ジュクジュク」「ドロドロ」でも、膿と浸出液は全く異なるもので、膿は感染を引き起こした細菌と、戦った大量の白血球の死骸などが混じったものです。
膿の中は細菌が大量に増殖し、細菌から出る毒素など有害な物質が含まれているため、膿は完全に取り除くことが必要。
《膿と浸出液の見分け方》
膿は白〜黄色〜茶色っぽく「ドロッ」として、腐敗したようなくさい臭いがする。
膿の溜まった組織では「感染」が起きて、熱感や疼痛などの「感染徴候」がある。
浸出液は膿よりもサラッとして、通常は透明感がある。
血液成分が混入して赤っぽい色をしていることもあるが、膿のようにドロドロとしている事は殆どない。
浸出液もある程度臭うが、腐敗臭はしない。
 
 
 
 
 
 
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