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痔核 |
痔核(じかく)には内痔核と外痔核の2種類があります。
肛門周辺の粘膜の下には、血管が集まって肛門を閉じる働きをするクッションのような部分があります。
過度のいきみや血行障害等肛門への負担が重なると、クッションを支える組織が引き伸ばされて、クッション部分が大きくなり、出血したり肛門の外に出たりするようになります。
この肛門の中にできたものが痔核と呼ばれるものです。
痔の症状で一番多いのが痔核いわゆるイボ痔で、痔核はそのイボができる場所によって外痔核と内痔核のふたつに分類されます。
痔核の主体は、直腸や肛門周囲の毛細血管の集まりである静脈叢(じょうみゃくそう)がうっ血してイボのようにふくれたものです。
肛門のふちより1.5cmほど奥にある歯状線の内側にあるか外側にあるかによって、内痔核、外痔核に分けられます。
歯状線より上方の上直腸静脈叢(じょうみゃくそう)に発生したものを内痔核、歯状線より下方の下直腸静脈叢(じょうみゃくそう)に発生したものを外痔核といいます。
内痔核は大きくなると、肛門外に脱出することにより、痛み、出血を生じるようになります。
肛門外に痔核が脱出した場合、軽度の場合は、脱出した痔核を肛門内に戻すことが可能ですが、進行すると脱肛した痔核が肛門内に戻らなくなり、激烈な痛みを生ずるようになります。
この状態を嵌頓痔核(かんとんじかく)と言い、緊急処置が必要な病態となります。
全周性に生じた痔核が、肛門外に脱出した場合を脱肛と呼んでいます。
直腸が全周性に脱出する直腸脱も脱肛でありますが、直腸脱は、直腸粘膜が脱出したもので、痔核とは違う病態です。 |
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